みわみわに学んだ7つの習慣 第4の習慣 Win-Winを考える。

みわみわに学んだ7つの習慣 第4の習慣 Win-Winを考える。
 
今日、4月5日は長女の月命日です。
脳幹グリオーマになっていなかったら、3月に特別支援学校を卒業して、この4月から、どこかの作業所などにお世話になっていたでしょうから、とても不思議な感じがします。
 
長女が小学校に上がるときに、特別支援学校に見学に行きました。その時の上級生の子たちをみて大変驚きました。とても、発達や知的に課題があるとは思えない子たちもいたからです。
ですから、入学当初は、長女もいつかはあの子たちみたいになるのだろうか、と期待しました。

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特別支援学校、小学部入学式
しかし、小学部を卒業する歳になっても、成長はゆっくりで、多動も収まりませんでした。学校の行事などは、先生がほぼ付きっきりでしたので、先生方は本当に大変だったと思います。
 
そのうち、私たちは、とにかく知的な面で成長しなくてもいいから、問題行動を起こさないようになってほしいと思うようになりました。
 
高校生になってもまだ2語文くらいしか話せず、しかも要求言語のみでした。普通の会話をすることはありませんでした。自分の名前を書くのも、難しい状況でした。
 
一方高等部に上がって始まった作業実習は、与えられた課題をきちんとこなせていたようです。
学校の先生から、「みわちゃんは、今日作業でこんな事をしました」などど報告される事がありましたが、家ではそんな話は一切してくれないので、へーっと言う感じでした。

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学校の近くのお祭りでバザーに参加しました。
家では、夕方帰るとご飯を食べて、父親が帰ってくるとみんなと一緒にまたご飯を食べてました。1日4食!! そのほかの時間は、自分の部屋でYoutubeを見ているか、ウロウロ歩き回っているばかりでした。ですから、学校で作業を一生懸命にしているのが、想像つきませんでした。

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学校行事で、高一の時に、「わくわく♪つながる♪音楽祭」に出席しました。
第4の習慣 Win-Winを考える。
Win-Winとはよく聴く言葉だと思います。仕事や人間関係などで、自分も相手も、双方が望む結果を得ることができる状態のことを指す時によく使われます。
 
当初、私たちにとっては、長女が少しでも健常児に近づいて、お話がある程度できたり、多動などの異常行動が無くなるようになることが、望む結果 Winでした。
 
しかし、そのような望みは、親の勝手な都合だったと思います。
 
どんなに早期療育をしたり、特別支援学校で先生方から手厚い指導をいただいても、その子の持って生まれた特性によっては、伸びる子もいれば、そうでない子もいる、と今となっては思います。
 
多分、長女にとっては、健常児のようになるために頑張ると言うのは、あまり望んでいる結果、Winではなかったのです。
 
発達障害と知的障害がある長女にとって、自分がしたい事がうまくできず、また思っていることをうまく伝えられないのは、本当に辛かっただろうと思います。ですから、長女にとっては、自分が安心できる場所で、信頼できる人に囲まれて、好きなことができる事がWinだったのだろうと思います。
 
私たち親は、長女が自分の特性を生かしながら、生きていけるような環境を整えてあげる事が重要なこと、と考えるようになりました。
高校生になってから、作業所や施設に見学、実習に行きましたが、長女のことを理解してくれる方々がいるかどうかを第一に考えて、卒業後の進路を選ぼうと考えました。
 
けれども、その年の秋に病気になってしまいました。在宅医療になって、いろんな方にお世話になりました。長女の方も、来てくれる方々に、一生懸命手を振ったり、ニコニコ笑顔で応えていました。
 
病気は徐々に進行していきましたが、みんなに愛されていることがわかっていたと思います。そして、それに応えることが、長女にとって一番大事だと思っていたのだろうと思います。